パートナーの心を動かすことも、
品質向上の一つ。

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2012年入社

理学部 卒
周辺機器開発部

高校の頃の愛読書は科学雑誌「ニュートン」。大学院では宇宙線の研究に没頭した。学生時代の研究で習得した実験プロセスに対する考え方は、どんな業界・職種にも活かせると考えた。就職活動中に出会ったバッファローに「会社と共に成長できそう」と関心を抱き入社を決意する。

部署・仕事紹介

周辺機器開発部は、マウス・キーボード・USBハブなどさまざまなPC周辺機器の開発を行う部署だ。所属する係では、マウスの開発プロジェクト全体を管理している。キャリアを重ね、バッファローが売り出すマウスの大半を手掛けるようになる。

あらゆる所に目を配る。
自分がやらねば、開発が止まる。

常にいくつものプロジェクトを抱えている。完成までのスケジュールを組み、足りないピースを埋めていく。複数の部署へ必要資料を手配し、マーケティングと開発の方向性について議論を重ねる。スケジュールに目を配り、遅れが出ないように調整を重ねる毎日。
目を配るのは社内に留まらない。例えば海外の生産工場から届いたサンプル。日本の製品規格は海外より厳しく、届いたサンプルが不具合と見なされるケースも多い。私たちが目指す品質を理解して貰うために話し合いを重ねる。ただ改善を要求するだけでは駄目で、細かな点まで品質を追求する必要性を説明し、解決策まで示す。

ミリ単位の紙片を、
ひたすらマウス底面に貼り続けた。

ある日、私は開発中のマウスのサンプルを手に悩んでいた。パソコンに繋いでテストしてみると、カーソルの挙動が安定しない。すぐにサンプルを分解し構造を検証する。幸いだったのは、比較的早く要因が分かったことだ。マウスの底面に設置していたソールの厚みが足りず、接地面とセンサーの距離が近すぎて挙動が安定しなかったのだ。
しかし、難しいのはここからだ。どれだけ厚みを持たせれば解決するか、解決策を探し当てる。そこで私は、厚さ0.1ミリにも満たない小さな紙片をマウス底面に貼り重ねては検証する作業を繰り返した。生産パートナーである海外の生産工場に、現状からどれだけの厚みをプラスすればいいのか明確な指示を出すためだ。パートナーに改善要求をするには、まずは私が創意工夫しなければ。そうすることで『0.1ミリでもこだわるのがバッファロー流』であることを、伝えたかったのだ。

作っているのはマウス。
動かしたいのは、相手の心だ。

製品開発へのこだわりを海外パートナーに示すことが、品質の高さに繋がると信じている。地道な活動の一つひとつが安定品質を実現するのだ。私がパートナーとどんな関係性を築けるかという点に品質が左右されるとなれば、手を抜くわけにはいかない。相手を信頼する姿勢も必要だ。今回のケースでも「こんな解決策を発見したが、より良い方法があるのなら最後の選択は任せる」と伝えた。
最初に、自分が精一杯の努力をする。その上で、パートナーの力量に期待する。信頼を伝えることでパートナシップを強固にしたいのだ。
海外パートナーとの関係性の構築は、私にとって一番のミッションだ。まだまだ、気の抜けない日が続きそうだ。

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