#169 デザイナー 佐尾 太一郎

ストレスを感じない速さ 絶妙な大きさで持ち運びにも便利 耐衝撃で安心のSSD

第169回目の@Professional Usersはデザイナーの佐尾 太一郎(さお たいちろう)さん。幼少の頃に看板に興味を抱き、高校生時代にコレクションしていた映画のチラシが決定打となりデザイナーを目指すことになりました。印刷会社、デザイン系の派遣社員を経て今から17年前に独立、現在は印刷物のデザインを中心に日本中で活躍しています。出張での仕事も多い佐尾さんが最近バッファローのポータブルSSD、SSD-PM240U3A-S、240GBを自身のクリエイティブで導入したとのこと。早速LAVAが東京・西荻窪にある佐尾さんのご自宅兼、作業場を訪れお話を伺いました。

プロクリエイターが選んだ商品

USB3.1(Gen1)&耐振動・耐衝撃 小型ポータブルSSD

Creator's Profile

佐尾 太一郎(さお たいちろう)

1973年名古屋生まれ(名古屋18年→静岡4年→東京)。
幼少期より看板に興味を持つ。就職活動で東京を訪れ、看板の多さと街に惹かれて飯田橋の印刷会社に就職(3年)。
退職後2年間、派遣社員、アルバイトで制作会社約10社を転々とした後、2001年フリーランスとして独立。
以降、「仕事は何をやっても同じように、お客さんができない事で自分ができることをやる」と思って、印刷物のデザインをメインに幅広い仕事に取り組み中。関心・傾向は、看板写真とニュアンスを汲み取ること、そもそも論と例え話。

デザインを仕事にするまでの道のり

高校まで(器械体操)

大学(静岡県立大学国際関係学部)※就活中デザインの仕事を志望するが全滅

専門学校(バンタンキャリアスクール)※週二回夜間のカルチャースクール的学校

就職(飯田橋の印刷会社)デザイン職ではなく、出力オペレーターで入社。3年在籍、最後の1年制作部署)

派遣(制作会社10社ほど、最後の1社でフリーランスになる機会を与えてもらう)

以降2001 - フリーランス

主な仕事

印刷物デザイン全般(ポスター、パンフレット、名刺、ロゴ制作等)

クライアント広報活動に伴う仕事(イベント運営補助、飲食店運営補助)

Interview

僕は街にある看板の文字を読んだり、デパートの屋上のネオンサインを見るのが好きな少年でした

——佐尾さんがデザイナーになっていった経緯を教えてください。

幼少時代、僕が住んでいた名古屋から車で1時間半かけて祖母の住む岐阜県まで行くのが家族行事でした。道中、僕は車の窓から見える看板の文字を読むのがなぜか好きだったんです。親は文字を覚える練習をしていたと思っていたらしいのですが、僕はただ単純の看板の文字を見るのが好きだったんです。

——看板フェチ(笑)。

はい(笑)。あとネオンサインを見るのも好きで、名古屋の栄からよくバスで自宅まで帰っていたんですが、バス停から見えるデパートの屋上にある「オリエンタル中村」というネオンサインがオ・リ・エ・ン・タ・ルとひとつずつ点灯するんです。それがたまらなく好きで魅力を感じました。ネオンを見るたびにその法則を探し出すのも好きでした。

——僕には看板は看板だしネオンサインは単なるネオンサインにしか見えなかったな。その辺りからすでに変わっていますね、確実に。

ですかね。でもそんな僕も小、中、高は運動部だったんです。小学校ではバレーボール、中、高では器械体操をしていました。体操は特に熱心にやっていて高校も体操の特待生として愛知県では有名な高校に進みました。高校生になってアルバイトも始めたので外にもよく出ていたんですが、そこで出会ったのが映画館。映画に興味を持つよりもそこに置いてあるチラシに魅かれたんです。それは次回作の映画のチラシだったり演劇のチラシだったり。持って帰ってクリアファイルに並べるのも大好きでした。

——ネオンサインはわからなかったけどそれはわかる、僕もチラシは集めましたね。

なんか魅力的でしたよね。クリアファイルに並べる時に並べ合うチラシの色味やデザイン性を考えたりするのが本当に好きでした。そして文字やタイポグラフィーも好きで、幼少期に看板の文字を好きだったこともここでリンクしました。その時に自分は看板屋になろうと思ったんです。

——看板屋か、なるほど。その頃からなにかを自分で作ることもしていましたか?

はい、体操部のロッカーにあるみんなのネームプレートをその人の雰囲気に合わせて作っていました。それがとても楽しかったのを覚えています。

——大学は?

当然美大に進みたかったんですが親に反対されてそのまま普通大学に行きました。大学では当時流行っていた国際関係学部に入りました。主に経済や法律、文化を学ぶ学部でしたが僕は全然勉強しませんでしたね。アルバイトばっかり。4年間で「優」は4つだけ(笑)。ブラスバンド部にも在籍していて広報活動もしていたので、コンサートのポスターも僕が手がけていました。印刷会社の人にも会えて、そこで初めてデザインの仕事があるということを知りました。そして21歳の時に自分はデザイナーになりたいと思ったんです。

今の仕事は様々なクリエイターの力をリミックスして作り出すようなもの。そこが気に入っています

——看板、チラシ、そしてブラスバンドを経てたどり着きましたね。そして?

当時僕は静岡の大学に通っていたんですが、就職活動開始と同時にまず東京のありとあらゆるデザイン会社に電話をしました。「デザイン制作会社ファイル」という本があるんですが、そこに載っている東京の会社全てに電話をしました。

——猛烈アタックだね。

はい。47社電話して46社が会う以前に断られ、最後の一社は会ってはくれましたがNG。直接言われたのが「君はデザインの学校に行っていないよね」。完全に諦めて大学卒業後にデザインの専門学校に行くことにしました。そこは週に2回、夜の2時間に勉強するというカルチャースクール的な専門学校でした。そこで1年間デザインの勉強をしました。

——そしてようやく就職ですね。

はい、でも制作会社はどこも入れなくてその関連職種の印刷会社に入社しました。そこでは1年半、製版フィルムの出力オペレーターとして働きました。持ち込まれたデザインのデータをチェックしてフィルムに印刷する作業です。ここでパソコンを覚えることができました。その後会社内に違う部署ができて僕は異動したんですが、なんとそこがチラシを制作する部署だったんです。「遂に来た!」と喜んでいたら、来る日も来る日も車の部品や値段付けをする作業。それは車関連のチラシを作る部署だったんです。でもその部署の上司が全く教えてくれない人で、常に「自分で考えろ」と。当然解決させないと帰れません。すごい大変。でもフリーになった今だからこそ思いますが、自分でなんでもできないと先に進めないというのはここで覚えたんですよね。

——その後派遣の仕事をしていますね?

その印刷会社は給料がとても安くて退職しました。そしてデザインの仕事がしたかったのもあり派遣でデザイン系の仕事につきます。DTPオペレーションという作業が多かったんですが、これはエクセルの表組を作ったり文字を修正したり、頭を使うというかアイデアを生むというよりは手を使う作業でした。なんか面白くないなと思いつつも続けていました。そんな時派遣先の社長から「うちの社員にならないか?」と言われたんです。「社員になるのは嫌です」と答えたら「じゃあどうしたいんだ?」と社長。そこで「独立したいんです」となにも考えずに答えてしまったんです。

——ふむふむ。それで?

そうしたら社長が「会社の机を1年間貸してあげるからそれでフリーとしてやってみなさい」と言ってくれたんです。そして「1年やって駄目なら君はフリーとしての才能がないから我が社に入りなさい」と。

——めちゃくちゃいい人ですね。そしてそして?

1年間やってみたらなんとか食べられました。社長もこれは想定外(笑)。そして自宅に机を移動してそこから27歳でフリーのデザイナーとしてスタートさせました。

——佐尾さんが手がけている仕事内容を教えてください。

メインで手がけているのが印刷物のデザイン。商品案内パンフレット、会社案内、イベントのチラシやポスター、名刺、ロゴ作成、Tシャツ等のノベルティー制作です。僕が印刷物にこだわっているのは、手で直接触ることのできる印刷物が単純に好きだからなんです。お話しした通りチラシや看板から入っていますからね。

——では今まで手がけてきた佐尾さんのクリエイティブからなにかひとつ選んで、それが完成するまでのプロセスを教えてください。

ではGPSプロモーションが手がけるプロレス団体、“HERO”のポスターデザインを担当した時の話をしますね。まずGPSプロモーションから連絡が来て直接会社に行って打ち合わせをします。彼らの持っているイメージや伝えたいことをその場でヒアリングします。HEROという団体が続けていた“WILD HERO”というシリーズがファイナルを迎えるので、とにかく目立つように荒々しいポスターをデザインして欲しいと依頼されました。その打ち合わせをもとにデザインのアイデアを考えますが自分の場合、最初の打ち合わせの帰りの電車の中で大体のイメージができます。逆にすぐにイメージが浮かばないと苦労することが多いです。ヒアリング後の直感が大事だと思っています。帰宅後すぐにパソコンに向かってまずはイメージしていることを形にしてみます。その時点で自分の中では半分は完成です。あとの後半はブラッシュアップ、そしてバリエーション作成に時間をかけます。事前にメールで選手の写真やテキスト情報をもらっていたので、ポスターに写真があるのとないのと2パターンを提出します。ここまで最初の打ち合わせから3日間が経過しています。クライアントから追加のリクエストや修正点があり、それを反映させて再提出します。この案件に関してはそこでOKが出たので、そこから印刷にまわして完成です。僕が思うにカメラマンやイラストレーターはオリジナルなものを創り出すクリエイターですが、僕のようなデザイナーはイラストレーターが描いた絵やカメラマンが撮った写真、ライターが書いた文章を組み合わせて作っていきます。なので今回の仕事もクライアントが要望する要素を効果的に表現できたかなと思っています。自分ひとりのデザインではなく、色々なクリエイターの力を入れて完成するものなので、音楽でいうところのリミックスに近いかもしれませんね。そこが僕は好きだし、自分に向いた仕事だと思っています。

自分が心がけていることはデザイナーの仕事とは情報を整理して効果的に伝えること

——これから佐尾さんが手がけたい仕事はありますか?

今からビジネスをスタートさせたいという人たちをデザインでサポートしていけたらと思っています。これから色々と大変なことがある中、印刷物というコストが見えづらい部分を無理なく一緒に進められたらと。そこから共に成長できたらいいなと思います。

——ではパソコンの話をしましょう。現在メインで使っているパソコンと使用しているソフトを教えてください。

メインはMacBook Proで使っているソフトはAdobeクリエイティブクラウド。これはAdobeの総合的ソフトで、ここにイラストレーターやフォトショップが入っています。パソコンを使っての作業は好きな嫌いかよくわかりませんが、ただひとつ言えることはパソコンがなかったらこの仕事にはついていなかったと思います。

——では現在使用中のバッファローのポータブルSSD、SSD-PM240U3A-S、240GBについてお聞かせください。

イベント関係のデザインを手がけることも多いので僕は出張での仕事も多いんです。その際に結構な量の過去のデータや素材を持ち運ぶので、小型軽量のハードディスクが前々から欲しかったんです。これはSSDですが、このSSDに対する自分自身の期待もあり周りの人にもSSDについてリサーチしていたんです。よく聞くのは、まずデータの書き込みが速い。なのでフォトショップの処理速度が上がることを期待しました。そして実際にバッファローのポータブルSSD、SSD-PM240U3A-Sを使用してみると、データコピーに関しては全くストレスなく噂通りの速さでした。体感できるほど速かったです。そしてこの小型。でもこれ以上小さいと無くしてしまう可能性があります。一般的なモバイル型のハードディスクだと持ち運ぶのがちょっとおっくう。それを考えると絶妙な大きさなのがこれ。あと個人的には耐衝撃になっているのがかなり安心です。持ち運びが基本なのでかゆいところに手が届いていますね。それとデータのバックアップのストレスが減ったのもあります。以前はコピーするのに時間がかかり、時間のない中の作業が多いのでコピーは後回しにしていました。今ではデータの整理整頓をかなりこまめにやっています。こういったアクションが癖のようにできるようになったのには、このSSDのような機能性の高い機器との出会いが大きいですよね。バックアップはなによりも大事なことですから。あとはバスパワーという部分で電源ケーブルがいらないのも大きいです。机の中や上が配線だらけにならずすっきりとしているというのも我々デザイナーには大事です。無駄なケーブルは作業上邪魔ですしね。デザインもシンプルで美しく、僕のMacBook Proともばっちりフィットしています。専用のSSDケースも取り付けてみました(写真参照)。そしてやはりお客さまの要望にその場で応えられるのは大きいです。例えばクライアントにこういう風にして欲しいと言われ、家に戻ればその素材集があるんですが今は見せられないということが今まで多々ありました。過去のデータ、例えば5年前のものをその場で見せたい時もできなかった。でも今ではこの小型で持ち運びの便利なこのSSDに全て入れて、クライアントの要望にもすぐに応えられます。これが一番大きなポイントですね。相手のニーズにすぐに応えられること、これはやはり我々には大事です。そしてそれを実現させてくれるのがこのSSD。ましてや出した時に「これSSDなの?」と毎回かなり驚かれます。僕が作ったわけじゃないんですがそれがなんだか嬉しいんですよね。

——ありがとうございます。どんどんSSDを持ち出して、日本中、世界中で活躍してください。楽しみにしています。では最後に佐尾さんのようなデザイナーになりたい人たちにメッセージをお願いします。

自分が心がけていることはデザイナーの仕事は情報を整理して効果的に伝えること。だから人の考えに耳を傾けて形にすることが大事な仕事です。なので人の話を聞くこと。そして形にできる引き出しを持つようにしてください。

——今日はどうもありがとうございました。

Interview Photos

インタビュー中にあった佐尾さんが高校生時代に集めていたクリアファイルに入ったチラシです。確かに話していた通り左右のチラシが完璧にフィットしあっていますね。これをきっかけにデザイナーの道に進んだというのも納得です。

ここからは佐尾さんのクリエイティブについてご本人に説明していただきます。「メイクスマイルアーティスト ミワンダフルさんのイベントでの制作物を作らせていただいています。制作がご縁でイベント現場でのお手伝いもするようになっています。

「GPSプロモーションさんのプロレスイベントのポスターチケットなど作らせていただいています。GPSプロモーションさんは聴覚障害者のプロレス興行も行なっているアットホームなイベントを主催する会社です。」

「木場のもんじゃ焼き・池田屋さんのメニュー、ショップカードなどを作らせていただいています。これがご縁で、毎週日曜日ヘルプでホールの手伝いもしていたりします。」

佐尾さんご愛用のバッファローのポータブルSSD、SSD-PM240U3A-S/240GB。やはりコピー速度の速さを実感している様子。「データのバックアップのストレスが減りました。以前はコピーするのに時間がかかり、時間のない中の作業が多いのでコピーは後回しにしていました。今ではデータの整理整頓をかなりこまめにやっています。こういったアクションが癖のようにできるようになったのには、このSSDのような機能性の高い機器との出会いが大きいですよね。バックアップはなによりも大事なことですから。」そしてこの小型サイズについても大絶賛。「今ではこの小型で持ち運びの便利なこのSSDに全て入れて、クライアントの要望にもすぐに応えられます。これが一番大きなポイントですね。」大活躍しているようです!

そして佐尾さん自作のSSDケース。100円ショップで買ってきたとか。もう完全にパソコンと一体化していますね。素晴らしい!

作業中の佐尾さん。天井の高いとても気分の良い仕事場で多くのクリエイティブを制作し発信しています。この状態で寝てしまうことも多々あるとか。

子供の頃に愛した看板や映画のチラシ、そしてその頃目指したデザイナーへの道。実際にプロのクリエイターになっても当時の佐尾さんのままで仕事をしているんじゃないかなと僕は彼に会って思いました。ひとつひとつに真剣に興味を持ち、そこから生まれる直感を信じ、熱心に作業をします。その純粋さから生まれるデザインが多くに人たちに愛され届いているんでしょうね。佐尾さん、ナイスガイなデザイナーです。

Creator's Favorite Foods

佐尾 太一郎の好きな料理“この一品!”「中華料理21の麻婆麺とライス」

佐尾さん曰く、「ここは近所の大好きな中華料理屋さん。麻婆麺はサービスメニューでなんと390円!かなり癖になる味。そして満腹になります。最後はライスを頼んで麻婆丼にも(笑。終電後もやっているので本当に助かります。西荻窪の超名店です!」

今回登場した商品

USB3.1(Gen1)&耐振動・耐衝撃 小型ポータブルSSD

本商品は、高速に書き込みできるUSB3.1(Gen 1)対応ポータブルSSDです。名刺やカードより小さい80×49.5mm、重量約30gの小型筐体を採用し、手のひらにすっぽり収まるコンパクトサイズを実現しました。移動の多い方でも手軽にデータを持ち運びできます。また米国MIL規格「MIL-STD-810G 516.6 procedure IV」準拠(※)。万が一の落下による衝撃や、移動中の振動から保存されたデータを守ります。従来のパスワードによる暗号化に加えて、直感的にすばやく操作できる「パターン認証」を採用したセキュリティーソフトウェア「SecureLock Mobile(セキュアロックモバイル)2」に対応。

試験サンプルを122cmの高さからすべての辺、面、角の合計26方向落下させます。試験サンプル5台以内で26方向落下すべてにおいて正常が確認できたら試験合格となります。