#137 グラフィックデザイナー 鈴木 勇輔

Wi-Fi機能のついたコードレスハードディスクの枠を超えた優れものの一品です

第137回目の@Professional Usersはグラフィックデザイナーの鈴木 勇輔(すずき ゆうすけ)さん。グラフィックデザイナーを目指し上京した鈴木さんは現在お勤めの人気のデザイン会社“Orbit”で勤務15年目を迎えます。雑誌広告、新聞広告、ポスター、リーフレット、ホームページデザイン、CD&DVDジャケット、そして映画のパンフレット等。その数の多さに圧倒されるほど長年に渡りたくさんのデザインを手がけ続けています。そして最近ではLAVAがAmazonとコラボレーションしたアルバム“Winter Wonder LAVA”のCDジャケットデザインも担当。そんなお忙しい鈴木さんがクリエイティブの現場でバッファローのポータブルハードディスク、HDW-PD1.0U3をご愛用とのこと。早速LAVAが鈴木さんが勤める東京、恵比寿にあるOrbitのオフィスを訪れお話を伺いました。

プロクリエイターが選んだ商品

ミニステーション エア Wi-Fi接続ポータブルHDD

Creator's Profile

鈴木 勇輔(すずき ゆうすけ)

Orbit Inc.デザイナー
1979年生まれ。2003年Orbit Inc.入社。現在に至る。

主な仕事

SUNTORY、SAPPORO、KIRIN、CAPCOM、資生堂、東京ガス、an、JR、三菱自動車、オムロン、EPSONなどの広告制作。他に、企業ロゴやパッケージデザイン、CD・DVDジャケットの制作。

Interview

アンディ・ウォーホルがロックとグラフィックの世界へ導いてくれました

——鈴木さんがグラフィックデザイナーになった経緯を教えてください。

小さい時から絵を描くことは好きな子供でした。落書きから絵の具を使ったものまで、描けることはなんでも貪欲にトライしていた感じです。そんな幼少期を過ごしていたので高校時代は美術部に入りました。将来何になるといったビジョンがあったわけではないのですが、漠然と美術の方面を向いていましたね。そんな高校生の時に突然アンディ・ウォーホルに出会います。彼の写真集を見たんですね。心の底からかっこいい!と思いました。アンディ・ウォーホルはアーティストですが、その時に彼の仕事に最も近いのはグラフィックデザイナーじゃないかなと思ったんです。それをきっかけにグラフィックデザイナーを目指そうと故郷の宮城県から東京に上京しました。

——なるほど、最初はウォーホルだったんだね。僕も大好きです。鈴木さんはアーティスティックな部分からグラフィックの世界に入っていったと思うんだけど、その上京した学校ではどんなことから勉強しましたか?

3年間東京の専門学校でグラフィックの勉強をしましたが、いわゆる基礎と言えるものから高度なグラフィックまで様々なことを学びました。手書きからシルクスクリーン、パソコンを使ってのデザインもみっちりやりましたよ。

——当時鈴木さんもDJをやっていたんですよね?

いやいや、LAVAさんの前ではお恥ずかしいんですが(笑)、僕はロックが好きでロックDJなるものをちょっと。

——ほー、ロックですか。

はい、DJとかそんなかっこいいものかどうかはさておき、僕はロックのレコードジャケットも大好きだったんです。作品!って感じがしますよね。今のCDに比べてもサイズが大きいし。それでローリングストーンズやベルベットアンダーグラウンドのジャケットをウォーホルが手がけているのを見て、やはり自分は間違えていなかった!と思えたんです。

——ウォーホルが鈴木さんをロックとグラフィックの世界へと同時に導いたってことですね。それもかっこいいなあ。

確かにそう言うとかっこいいです(笑)。でも好きなものと目指しているものがマッチした瞬間は嬉しかったですね。就職決定です。

色んな人に見てもらいたいので、気持ち良く見てもらえるデザインをいつも考えています

——専門学校卒業後は?

デザイン会社に就職しました。でも会社が手がけている内容が僕にとってちょっと固く感じたというか、同じ作業の繰り返しも多く、自分の思うクリエイティブとはかけ離れていたんです。なのでその会社は1年で辞めました。そして現在のOrbitに入ります。僕の専門学校の先生が、Orbitの社長兼デザイナーの鈴木 通直さんの先輩で、その鈴木さんがアシスタントを募集していると先生が教えてくれました。職も無くなったので早速Orbitに面接に行ったんですが、そこで鈴木さんが手がけている仕事の作品を見て「これだ!」って思ったんです。以前にいた会社のものとは異なり、自分が目指すデザインがそこにありました。

——具体的にはどういったデザインのものだったんでしょうか?

単純ですがまず見た瞬間かっこいいと思えるものでした。様々なタイプのデザインを見せてもらいましたが、そこにはかちっとしたものから遊びのある柔らかいもの、そしてソフトで素敵な化粧品ものまで、グラフィックデザインの幅というものを感じとることができたんです。これは初めての経験でした。そして僕はOrbitに入れることになったんです。

——Orbitに入ってみて最初はどうでしたか?

なんにも出来ませんでしたね。学校で勉強してきたこと、前の会社でやってきたこと、全て通用しませんでした。それと今では慣れましたが、時間がまったくない中での作業は正直きつかったですね。これが第一線の現場なんだなと痛感しました。今まで味わったことのないような日々がずっと続いていったんです。でも徐々にメインの仕事も任されるようになっていきます。嬉しくもありましたが全部やるっていうのも初めてのことでした。

——全部って?

まずはクライアントとのミーティングに始まり、アイデア出し、デザインのラフ作り、修正、そしてまたミーティング、それで修正(笑)。その後納品で形になります。この全てを任された瞬間プレッシャーではありましたが、やり遂げた時のことは今でも覚えています。嬉しかったですね。

——鈴木さんのデザインの特徴って一言で言うと?

漠然としていますが、見る人が気持ち良く見てくれるデザイン。やはり色んな人に見てもらいたいので、デザインに対してはまずは嫌悪感を持たれたくないですね。

——鈴木さんのクリエイティブが完成して行くまでの流れを、手がけた作品をモチーフに教えてください。

以前、宮城県で行われる和太鼓競演大会のポスターの依頼がありました。これは宮城県内外から8団体が集まり、和太鼓演奏を競う大会です。ポスターのテーマは自由でしたが、撮影ができないため、ありものの写真を使用して制作する、というお仕事でした。よくありがちな「太鼓を叩く奏者の後ろ姿の写真」のポスターではなく、少し新しさを感じるようなビジュアルにしたいと思いました。伝統的な要素は残しつつも、古典的すぎるイメージを払拭することで、年齢・性別を問わない、幅広い層に伝える事がねらいです。いくつか提案した中から、たくさんの太鼓たちが整列している案が採用されました。太鼓が音に合わせて踊っているような、そういうイメージでつくった案でした。デザイン決定後は、ポスターの他、チラシ、チケット、プログラム等も制作しました。

——これから鈴木さんが手がけていきたいクリエイティブはありますか?

海外に向けてなにか発信できたらいいなと思っています。もうすぐオリンピックですしね。

自分が思い描いていることが実際に形になる喜びはかけがえのないものです

——ではパソコンの話をしましょう。まずメインで使っているパソコンとソフトを教えてください。

仕事ではデスクトップ型のMacProを使用しています。ソフトがイラストレーターとフォトショップ、時々インデザインも使います。パソコンで仕事をすることは好きです。いつでも戻せるので(笑)。細かいこともできますし方向性も生まれやすい。それと間違ったことが逆に良くなったりもします。これもパソコンならではですよね。

——現在使用しているバッファローのポータブルハードディスク、HDW-PD1.0U3についてお聞かせください。

会社の仕事を自宅に持って帰る場合と個人で受ける仕事を会社でやる場合もあるので、ポータブルハードディスクは僕の必需品といえます。このポータブルハードディスクの最もいいところはなんといってもコードレス。そしてWi-Fi機能が付いているので、Wi-Fiルーターがなくてもどこでも使用できます。コードを持たなくてもいい。すでにハードディスクの枠を超える優れものの一品です。容量も1TBあり、グラフィックのクリエイティブに関しては十分過ぎる量です。もちろん軽いです。デザインもMac寄りで僕の好きな感じですね。クールなんですが不思議と温かみもあるんですよ。この色味の影響なのか形なのか質感なのか。とにかく手に持っていたくなるデザインだと思います。ハードディスクは僕らデザイナーにとってはなくてはならないもの。あって当たり前なんですが、ポータブルハードディスクも現在進行形の仕事においてはなくてならないものになってきています。どこでも作業が出来るというのはプロのデザイナーにおいては最近マストな機能だと思います。常に我々は時間がないのですから。それとバックアップの大切さはどのデザイナーに聞いても同じだとは思いますが、僕も痛感している部分です。過去に大事なデータが飛んでしまったこともあり、ハードディスクに対しての恐怖心は常にあります。でもバッファロー製品には昔から信頼がありますし、進化しているブランドだと思っています。前向きですよね。それとクライアントから過去のデータをリクエストされる時もあるので、常にデータの保存は心がけています。なくしたら会社の信用も失いますしね。ハードディスクのことをここまで語ったのは初めてですが(笑)、このポータブルハードディスクも使用しながら、皆さんにグッドデザインと思ってもらえるものをこれからも作っていきたいと思っています。

——どうもありがとうございます。オリンピックに向けてのさらなる海外にも向けたデザインを楽しみにしています。では最後に鈴木さんのようなグラフィックデザイナーを目指している人たちにメッセージをお願いします。

実は以前に比べるとグラフィックデザイナーを目指す人たちも減ってきているそうです。でも自分が思い描いていることが実際に形になる喜びはかけがえのないものです。少しでも興味があれば是非そのまま続けていって欲しいですね。

——今日はどうもありがとうございました。

Interview Photos

ここからは鈴木さんが手がけたクリエイティブの写真です。説明を鈴木さん本人にしていただきます。

「お笑い芸人「バイきんぐ」ライブチラシとDVDを手がけています。毎回、バイきんぐの二人に街を自由に散策してもらい、その様子を撮影しています。二人がなるべく、良い意味で肩の力が抜けている、自然な瞬間をセレクトしています。」

「お笑い芸人「ラバーガール」ライブチラシとDVDを手がけています。タイトルの「T/V」から連想して、深夜のテレビのテスト放送をイメージした、グラフィカルなパターンに仕上げました。」

「muro式.7 「∴」-ユエニ-。俳優・ムロツヨシ氏がやりたい俳優とやりたい脚本をやる舞台。チラシ・パンフレット・DVDを手がけました。タイトルである「∴(ユエニ)」の記号を三人の立ち位置で表現しました。」

「くりはら万葉祭は宮城県の栗原市の山里で行われる、火と土のまつり。ロゴ・ポスター・チラシ・手ぬぐい等その他グッズを制作。炎や大地といった<自然の力強さ>、演じられる伝統芸能などの<芸術性>を意識してイメージづくりをしています。」

「山野草の宿「二人静」。長野県・駒ヶ根高原にある和風旅館のWebサイトです。中央アルプス・南アルプスに囲まれた自然豊かなロケーション。和風でありながらもモダンな館内。そういった特徴をそのままホームページデザインに落とし込んだ、そんなイメージです。」

鈴木さんご愛用のバッファローのポータブルハードディスク、HDW-PD1.0U3。以前からバッファロー機器には信頼があり、多くの周辺機器をご使用とのこと。「クールなんですが不思議と温かみもあるんですよ。この色味の影響なのか形なのか質感なのか。とにかく手に持っていたくなるデザインだと思います。」デザイナーにとってポータブルハードディスクは常に必要なものだから、目のつくところ、手の届くところに置いておきたいもの。なので機器自体のデザインもとても重要なのです。プロの現場にますますフィットしていくバッファローハードディスク。いい感じです。

作業中の鈴木さん。とにかく仕事量も多いので、日々この席からは離れられないそうです。なので仕事を家に持ち帰るのはあたりまえ。ということでこのポータブルハードディスクは相棒のようなものらしいです。

僕が今回Amazonから2枚の企画もののアルバムをリリースすることになり、デザインを鈴木さん所属のOrbitに依頼しました。リリース時期がクリスマスだったのでジャケットもまさにクリスマス仕様となりましたが、時間のない中Amazonや僕ら側のリクエストをきめ細やかく実現させてくれたフットワークと愛情には心から感謝します。プロですね。さらなる「一歩先のデザイン」を期待しています!

Creator's Favorite Foods

鈴木 勇輔の好きな料理“この一品!”「Grillマッシュのハンバーグ」

鈴木さん曰く、「オフィスの目の前にあるGrillマッシュのハンバーグです。ライスと大好きなサイドディッシュのマッシュポテトといただきます。ランチもディナーも常に満席。大人気です。食べればわかります。やみつきになりますよ。僕は王道ともいえるデミグラスソースを選びますが、大人なガーリックソースもお勧めです。」

今回登場した商品

ミニステーション エア Wi-Fi接続ポータブルHDD

Wi-Fi(無線LAN)とUSB3.0で接続できるポータブルHDD。PCではWi-FiもしくはUSB3.0接続の外付けHDD、スマートフォン・タブレットではWi-Fi接続のHDDとしてお使いいただけます。 長編の動画データや音楽ライブラリーなど、スマートフォンの内蔵メモリーやSDカードには収まらない大容量のデータを持ち出して、どこでも楽しめます。Wi-Fi接続のポータブルHDDとしては世界で初めて※DTCP-IPに対応しています。

DTCP-IP機能搭載を謳うWi-Fi接続ポータブルHDDとして。(2014/5 当社調べ)