ネットワーク集中管理ソフトウェア「BN-ADT」で海外と国内のネットワークが一ヶ所で監視可能に。

非常に苦労しました。厳しい品質基準をクリアしなければならないのは当然ですが、価格下落の激しいIT業界では、競争力低下につながる在庫を余分に持つことは許されません。しかし、中国と国内では余分な輸送リードタイムがかかります。それだけに中国工場における生産の納期をどう調整していくかが当社には重い課題となりました。その後は全社挙げての取り組みをしたおかげで成果を上げています。

そうです。中国なら中国、香港なら香港、国内なら国内というふうに閉じたネットワークにして、それをインターネットでつなぐというものでした。それでも何とかなったのです。中国における通信事情があまりよくないということも影響していました。しかし、生産アイテムが急増してくると、それでは対応できなくなりました。図面に関する問い合わせがあった場合、回答までに半日近くかかっていたのではとても間に合いません。安全かつリアルタイムに情報を共有しないと業務に支障が生じる恐れが出てきたのです。

香港、中国とも専任のシステム担当を置くほどの規模ではないのです。日本から出張していく場合でも生産技術や品質管理のほうが優先されるため、どうしても片手間の対応になってしまいます。専任は置けない、業務は増える、ネットワークの安定運用は待ったなしといった状態の中で何らかの対策が必要になっていました。

バッファローのネットワーク集中管理ソフトウェア「BN-ADT」が無線LANに加え、テラステーションやスイッチもリモート監視の対象になるとの話を伺って、「これを使えば海外拠点も含めた集中管理が本社からできる」と考えたのです。海外に専任の担当者が置けないのであれば、本社から集中管理するしかない。無線LANだけ監視対象だったら当社には合いませんでしたが、テラステーションやスイッチも管理できるとなると話は別です。すぐに導入を決めました。

ネットワーク集中管理ソフトウェアの導入に際しては、事前にインターネットVPNでの拠点接続と、対応予定のテラステーションとスイッチへの置き換えを行いました。深圳工場については増強・再編を予定しているため今回は見送りました。テラステーションで本社と国内工場、香港事務所の図面・ファームウェア・検査ディスクの情報をリアルタイムで同期をとれるようにし、新しく開発された「BN-ADT」の発売を待って、それらのネットワークを本社で集中監視できるようにしました。

本社オフィスにいるだけで、海外も含めたネットワークの各機器の稼働状況が一目で把握できるので非常に安心感があります。稼動まもないため問題は起きていませんが、問題が発生したとしても即座に問題の切り分けができ、現場に指示が出せると思います。本来の目的である安定生産に向けた図面などの生産情報の共有も無事スタートでき、関係者の評判も上々です。コストダウン、品質向上、タイムリーな供給に貢献できると確信しています。深圳工場も再編後の導入が待ち遠しいです。

非常に助かっています。余分な人件費もかかりませんし、何かトラブルがあった場合でもわざわざ出張しなくてすみます。また新しいBN-ADTの場合、死活監視だけではなく状態監視ができますから、テラステーションやスイッチを含めたトラブルの予防対策にもなっています。

非常に残念なのが、VPNルーターと海外拠点に設置しているスイッチをバッファロー以外のメーカーで揃えざるを得なかったことです。無線LANとテラステーションはアジアでも積極的に販売しているだけにもったいないと思います。近年アジアへ進出する企業が増えるのに伴い、多くの企業がアジア拠点のITインフラの整備に頭を悩ませています。日本企業に馴染みのあるバッファローさんが海外拠点のネットワーク整備ができれば必ずや支持されると思います。VPNルーター、スイッチ、設定・保守サービスをアジア向けにもお願いします。

取材後記

NASや有線LAN機器の集中管理に対応したBN-ADTをいちはやく導入され、大きな成果をあげられた藤田製作所樣。意欲的な取り組みで海外拠点での情報システム管理に悩みの中で大きい、現地システム担当者の問題を解決されています。BN-ADTは自拠点のLAN管理だけでなく、国内だけでなく国外の外部拠点の管理にも役立つ集中管理ソフトウェアです。海外拠点のシステム管理者問題にお悩みの企業様にはぜひご活用していただきたい強力なツールです。