フォトイベントの写真配布にデジタルフォト・アルバム「おもいでばこ」を活用。開催時間短縮、写真受け渡しの待ち時間をゼロに。

株式会社 丸栄 様

名古屋市栄の百貨店 株式会社丸栄(以下、丸栄)は、これまでもプロカメラマンによる撮影を含む顧客参加イベントを何度か開催。以前は事前準備や写真の受け渡しに時間を必要としていたが、名古屋市内のラジオ局「Radio NEO」で行われたDJ体験イベントでの活用事例を参考に「おもいでばこ」を導入。クラウドの用意などの事前準備は不要になり、写真受け渡しの待ち時間もなくなりスムーズに。イベント開催時間の短縮にも成功しました。

概要

創業400年余の老舗百貨店

プロが撮影、「SNS映え」写真を提供する顧客参加イベント

創業400年余の老舗百貨店

丸栄は、名古屋市中区栄の広小路通に店舗を構える百貨店。前身である「十一屋呉服店」の1615年創業から数えて、その歴史は400年以上。1919年に百貨店店舗として営業を開始しており、歴史のある老舗百貨店です。昔から馴染みの地元百貨店として高年層からの支持を集める同社ですが、近年は近隣百貨店との差別化戦略として10代後半~20代の女性に人気のブランドのテナントを中心に服飾フロアーを構成。若年女性層からも高い支持を集めることに成功しています。

プロカメラマンが撮影する「SNS映え」写真を提供する顧客参加イベント

株式会社 丸栄 営業推進部 営業推進課
広報担当 山中 弥生氏

女性顧客の多い同社では、プロカメラマン撮影の写真を提供するフォトイベントを開催しています。「プロの写真にはSNS発信を促す求心力がある」と話すのは株式会社丸栄 営業推進部 営業推進課 広報担当の山中 弥生氏(以下、山中氏)。

同社では店内のフォトスポットで顧客にモデル撮影を体験してもらうフォトイベントを開催。プロの手による「SNS映え」必至のその写真は参加者に提供されます。「SNS映え」からの顧客流入を狙う手法は、若年層の女性顧客を多く抱える同社ならではの戦略。SNS世代から高い評判を集めています。

株式会社丸栄

1615年創業の「十一屋呉服店」と1937年創業の百貨店「三星」が戦時の企業整備令に基づく百貨店整理統合により合併し、1943年に誕生した百貨店。おもてなしの心を第一に、良質な商品・サービスを提供し、暮らしの良きパートナーを目指すことを企業理念としている。1953年に完成した本館は、戦後日本を代表するモダニズム建築家 村野 藤吾氏の設計で同年に日本建築学会賞を受賞。格子模様の外観は広小路通りのシンボルとして定着。

所在地

〒460-8674 愛知県名古屋市中区栄三丁目3番1号

電話

目標・課題

写真配布の待ち時間が参加者の負担に

「おもいでばこ」活用事例に着目

写真配布の待ち時間をなくす方法を模索

SNS活用に手ごたえを実感した山中氏は、若い女性をターゲットとしたイベントのみならず、ママ向けの親子参加型イベントなどでもプロカメラマンによる撮影とその写真の配布を実施しています。

しかし、イベント時の写真配布方法に問題を感じていたと山中氏は話します。「SNSへの配信を促すにはその場で写真をお渡しすることが好ましいのですが、一眼カメラの写真をその場でお客様のスマホへお渡しするために、一旦パソコンに取り込んでからクラウドへアップロードしてQRコードを作成したりと、お一人様あたり2~3分程度の時間を要し、その間撮影が出来ず悩んでいました。参加者が50名とした場合、50名分の写真を選んで50回アップロードしなくてはならず撮影と写真配布を合わせて2時間ほど掛かります。」

『もっと簡単に写真をお持ち帰りいただける方法がないものか』と考えていた時、「おもいでばこ」の事例を知ったといいます。

写真の同時配布を可能にする『デジタルフォト・アルバム』

「同じ名古屋のラジオ局『Radio NEO』さんが開催したプロカメラマンの撮影付きの子どもDJ体験イベントでは、撮影した写真を会場に設置した『おもいでばこ』に保存して、参加者が自分のスマホで自由に写真をコピーして持ち帰るというものでした。主催側はWi-Fiのつなぎ方、専用アプリの案内をするだけで済むということで、当社のイベントにも活用できると思ったのです。」(山中氏)

2016年4月に開催されたDJ体験イベントの様子。「おもいでばこ」を使ってプロカメラマンによる写真を配布した。

解決策

地元ラジオ局の活用事例を参考に「おもいでばこ」を導入

トライバンドWi-Fiルーターの追加で同時接続性能を強化

導入商品

デジタルフォト・アルバム
「おもいでばこ」
2017年発売モデル

11ac/n/a 866+866Mbps
11n/g/b 450Mbps
トライバンドWi-Fiルーター

地元ラジオ局の活用事例を参考に「おもいでばこ」を導入

「Radio NEO」が使用した構成を参考に、次のイベントに備えて「おもいでばこ」とWi-Fiルーターを用意しました。「おもいでばこ」には「おもいでばこスポット」というWi-Fiアクセスポイント機能が搭載されていますが、多人数でも安定した同時接続性能を確保するためには別途Wi-Fiルーターの使用が望ましいという話を受け、これまでのイベント参加人数から30人程度の同時接続性能を確保できるトライバンドWi-Fiルーター「WTR-M2133HP」を採用。2018年1月以降の親子参加イベントから運用される運びとなりました。

「おもいでばこ」を活用した写真配布システム構成図

料理教室イベントでの運用を取材

運用の現場を取材させて頂けるとのことで、名古屋市南区の「名古屋クッキングスクール」で開催された丸栄主催の親子参加イベント『親子で“いいね”料理教室』にお伺いしました。「親子で楽しく『SNS映え』する料理を作る様子をプロカメラマンが撮影し、写真データをプレゼントするイベントとして実施しました。今回は名古屋クッキングスクール様のご厚意でこちらを会場として利用させて頂く運びとなりました。」(山中氏)

名古屋市営地下鉄 新瑞橋駅から徒歩6分。月~金曜日は自宅で作れる家庭料理を学べる「家庭料理教室」、土曜日は「子供料理教室」「婚活料理教室」などを開催。

名古屋クッキングスクールについて詳しくはこちら

無料のインターネット回線としてWi-Fi接続をご案内、確認もアプリで簡単に

会場の一角に設置された「おもいでばこ」とWTR-M2133HP。
白く丸みのある筐体は優しい印象を与える。

参加者のWi-Fi接続を促すため、イベント冒頭で「無料Wi-Fi」を案内。参加者へ開放できるインターネット回線として、山中氏は別途有線LAN接続できるモバイルルーターを用意し、それを「WTR-M2133HP」へ接続しました。今回の参加者は5家族10名。Wi-Fiの利用者は6名でした。

山中氏が案内POPを持って会場を回り、Wi-Fi接続をアシスト。その際に利用者全員のスマートフォンが適切にWi-Fi接続できているかを「WTR-M2133HP」専用アプリ「WTR Manager」で確認しています。「皆さんのスマホがWi-Fiにつながっているか一目で確認できるので、このアプリは便利ですね。」(山中氏)

専用アプリ「WTR Manager」を使うと
WTR-M2133HPの端末接続状況が一目瞭然。

続いて山中氏は、写真を後でダウンロードしてもらうための「おもいでばこ」アプリのインストールを案内。事前に用意したPOPには「おもいでばこ」アプリのダウンロードリンクとなるQRコードが記載されており、参加者はそれをアプリでスキャンするだけで「おもいでばこ」アプリをダウンロードできていました。

ダウンロードリンクとなるQRコードを記載したPOPを用意して「おもいでばこ」アプリのダウンロードを促す。

効果

ボタンひとつで取り込み完了。スライドショーが会場を彩る

「おもいでばこ」を活用した写真の同時配布がイベントの時間短縮に貢献

イベント中の写真をその場で取り込み、表示

Wi-Fiの案内が終わったところで料理教室がスタート。同時にプロカメラマン安江塁(以下、安江氏)による撮影が始まります。野菜の皮むきや千切りなど、慣れない作業にチャレンジする子供たちの一瞬一瞬の表情を、安江氏は次々とファインダーに切り取っていきます。撮影された写真は会場の「おもいでばこ」に随時取り込まれ、即座にスライドショーとして会場壁面の大型テレビに表示。子供たちの様々な表情が会場を彩ります。

スライドショーが、参加者みんなの話題づくりに

「写真の取り込みは『おもいでばこ』にSDカードを挿して、真ん中のボタンを押すだけ。カード交換の合間に取り込みできて簡単ですね。」(安江氏)

開始から2時間ほどで3品の料理が完成しました。そして出来上がった料理を参加者みんなで囲み、昼食タイムに。大型テレビに映る写真が話題を誘います。

写真は「おもいでばこ」のスライドショーで大型テレビへ。料理する自分たちの写真を鑑賞しながらの楽しい食事に。

順番ゼロで「おもいでばこ」から写真を配布

「おもいでばこ」アプリからほしい写真を選んで
自分のスマホへダウンロードできる。

食事のあとはみんなでお片付け。その後、「おもいでばこ」を利用した写真配布が開始されました。冒頭にWi-Fi接続と「おもいでばこ」アプリのインストールを済ませてあるため、アプリを開けば「おもいでばこ」へアクセスできる状態です。山中氏はアプリの使い方を案内。ママたちは欲しい写真を選び、自分のスマホへダウンロードしていました。

「おもいでばこ」を予め機器登録スキップ設定にしておくと、端末登録の必要なく「おもいでばこ」アプリを利用できます。詳しくはこちら

「皆さんの手で写真の受け取りができ、同時にアクセスしても問題ないのでお待たせすることもなくなり、イベント時間全体の短縮にもなりますね。」と話す山中氏。

名古屋クッキングスクール主宰 杉浦 友祐氏

その言葉に「開催時間があと1~2時間長かったとしたら午後の本業に影響が出る恐れもあり、当スクールでの開催をお断りしていたかもしれません。」と返す名古屋クッキングスクール主宰の杉浦 友祐氏(以下、杉浦氏)。

杉浦氏も「おもいでばこ」に興味をお持ちの様子。「料理教室の写真を参加者みんながその場で観られるのは魅力的。一般のイベントだけではなく幼稚園や小学校で採用されれば、お遊戯会や運動会などのイベントでの写真配布が便利になるのでは?」とアイデアを提案してくれました。

丸栄は、2018年6月30日をもって百貨店店舗の営業を終了する予定。「これまで当社を支えてくれたお客様への感謝の気持ちを込めて、6月末の閉店まではできる限りたくさんのフォトイベントを実施したいと思っています。しばらく『おもいでばこ』の活用は欠かせませんね。」と山中氏は話してくれました。


取材後記

実は、筆者は「Radio NEO」のイベント取材 も担当しています。以前の自分の仕事がこのような形でリンクするとは思ってもいませんでしたが、二度の取材で「おもいでばこ」の利用はフォトイベントでの写真配布にとても有効なツールとして受け入れられていることを実感しました。これからも「おもいでばこ」活用の場が広がることを期待しています。


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